コラム

妊娠初期症状はいつから始まる?妊娠に気づくタイミングとは

「生理が来ない」「なんだかイライラする」などの体調の変化を感じたとき、妊娠の初期症状かもしれません。

本記事では、妊娠の初期症状が現れ始める時期や体の変化、注意点について解説します。

 

1.妊娠の初期症状とは?

妊娠初期には、自律神経の乱れやホルモンの分泌の急激な変化により、女性の心身にさまざまな影響が現れます。初期症状の現れ方や強さには個人差があることが特徴です。中には風邪に似た症状や、月経前の症状とあまり変わらない場合もあり、初期の段階では妊娠したと判断することは難しいです。

 

2.妊娠の初期症状はいつから始まる?

妊娠週数は最終月経の開始日を起点として数えるため、排卵が起きるのは一般的に2週目、受精が起こるのは2週目後半から3週目あたりになります。その後、受精卵が子宮内膜に着床し、妊娠が成立するのが4週目前後です。このタイミングで「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンが分泌され始め、体にさまざまな変化や症状をもたらすようになります。

 

3.代表的な妊娠初期症状と特徴

妊娠初期にはさまざまな身体的・精神的な変化が現れます。代表的な症状として、嘔気、眠気、だるさ、胸の張りや痛み、頻尿、便秘、微熱、情緒の不安定などが挙げられます。つわりは妊娠5週目頃から始まることが多く、においに敏感になったり、食べ物の好みが変わったり、吐き気が続いたりなど個人差があります。眠気やだるさは、ホルモンバランスの変化によるものです。胸の張りや痛みは、エストロゲンとプロゲステロンの影響によるもので、普段の生理前とは異なる張りを感じることもあります。

 

4.妊娠初期症状と月経前症候群(PMS)の違い

妊娠初期症状は、月経前症候群(PMS)と症状が似ています。たとえば、胸の張りやだるさ、眠気、イライラ、下腹部の違和感などは、どちらにも共通する症状です。しかし、妊娠している場合には、月経予定日を過ぎても出血が起こらない、基礎体温が高温期を持続しているなどの違いが見られます。また、PMSの場合は月経が始まると症状が治まる傾向にありますが、妊娠の場合は症状が続いたり、あるいは徐々に強くなることがあります

 

5.性行為してから何日で妊娠が発覚する?

「妊娠したかも?」と感じた場合、市販の「妊娠検査薬」を使って検査をすることができます。タイミングとしては、月経開始予定日から1週間後以降に検査を行うことがベストです。妊娠検査薬では、尿中のhCGホルモンの濃度を測定します。hCGホルモンは月経開始予定日の1週間後に急激に増えるため、検査薬で陽性となる可能性が高くなります。逆に、早すぎるタイミングで検査をしても正確な結果が得られない場合があるため、妊娠が疑われる場合でも、焦らずに検査のタイミングに注意することが必要です。

 

6.妊娠したら気をつけたいこと

妊娠初期は、まだ赤ちゃんの心拍が確認できる前の状態のため、体に強い負担をかけず、ゆったりとした生活を心がけることが大切です。疲れやすさや眠気は無理をしないようにするサインでもあります。できる限り睡眠をとって、体を休めることがおすすめです。また、「葉酸」を摂ることで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げるといわれています。厚生労働省からも妊娠初期の女性に対してサプリメントなどでの摂取を推奨しています。アルコールやタバコは胎児への影響が大きいため、妊娠の可能性がある時から控えることが望ましいです。

 

7.基礎体温計で体調管理を

基礎体温を毎日測ることで、妊娠したか気づくことができる可能性があります。排卵後に体温が上昇して「高温期」が14日以上続いている場合、妊娠の可能性が高いと言われています。妊娠初期には、プロゲステロンの影響で高温期が続き、通常の月経周期とは異なるパターンが見られることが特徴です。婦人体温計を使って起床時に測り、専用アプリやグラフで記録することで、自身のホルモンバランスの変化をわかりやすく確認することができます。また、妊娠をしていなくても、基礎体温を測ることで、正しい月経周期を確認する目安になります。